Home sweet home.

全国で過疎化や高齢化の進む田舎で、活性化に成功している事例のキーワードは「地域資源」と「事業化」です。内閣府の調査では平成17年 20.6%だった都市住民の田舎への定住願望は平成26年には31.6%へ増えています。特に田舎暮らしへの憧れる子育て世代が多くなっています。同時に定住するための課題として「仕事がない」の回答は63.0%(平成26年6月の調査)にもなっています。
水と緑に恵まれた引佐の地域資源やまだ利用されていない資源、浜名湖の幸や遠州の農産物などを活用し、事業化することで雇用を生み出したいと考えています。それがUターンやIターンにつながって欲しいと願っています。

ホームスイートホーム しばらく家を留守にしていて、家に帰ってきたときに使うフレーズです。リラックスできる我が家に戻ってきて、ほっとした感じを表しています。

室町時代に起源を持つ正月行事「川名のひよんどり」(国指定重要無形民俗文化財)のハイライトは松明と若い衆とのもみあい。この若い衆に、移住した青年が参加しました。

豊かな多様性

人工林と自然林、清流

浜松市の森林面積のうち人工林率は76%ですが、引佐地域の人工林率は65%です。引佐には、それだけ多くの自然林が残こされていることになります。人工林と自然林が織りなすなだらかな稜線は、風景をやさしくしています。

引佐町の平均気温15.2度。三岳山467m、富幕山564m、鳶ノ巣山711mがあります。標高200mを超えるエリアも多く、暖温帯林から温帯林の植物が見られます。


人工林でも間伐の手入れがされた森には、様々な植物が自生し、豊かな森になっています。落葉樹のコナラはシイタケのホダ木に利用され、人工林に自生するサカキ、シキミは採集し出荷されています。かつては日本最大の花木の産地でした。


北東部を都田川、中央部を井伊谷川、南西部を神宮寺川が流れ複雑な地形を作りだしました。いたるところに森が生み出す湧水や滝、せせらぎの清流があります。石灰岩の岩盤は酸性雨を中和して森と川の健康に役立っています。

引佐の貴重な自然
引佐で有名なのは、まずホタルです。静岡県の中でも最大の生息地になっています。ゲンジボタル、ヘイケボタルをはじめ陸生のヒメボタルやクロマドボタルがいます。準絶滅危惧種のギフチョウの生息地があり、多くの県で絶滅危惧種に指定されているタガメも確認されました。
植物では、天然記念物のシブカワツツジが有名で、引佐町の渋川で発見されたシブカワシロギク、シブカワニンジンもあります。
野鳥では美しい瑠璃色をしたオオルリをはじめ、静岡県の県鳥サンコウチョウ、水辺の野鳥カワセミやアカショウビン、ワシ・タカの仲間ではミサゴ、ツミ、ノスリ、オオタカ、ハヤブサ、ハイタカ、サシバが生息し、国の絶滅危惧種に指定されているクマタカが確認されています。10月の上旬頃になると、ハチクマ、ハイタカ、ノスリをはじめとして22種類もの猛禽類の渡りが見られます。

引佐の川には天然の鮎が遡上し、絶滅危惧種のカワムツ、タモロコ、カワヨシノボリが生息しています。

参考
浜松田舎暮らし公式WEBサイト/地域紹介/引佐

森の贈り物

オーガニックな暮らし

引佐の清流、清涼な空気、標高差と複雑な地形から、多種多様な植物があり、季節の山菜や薬草、キノコを摘み、山栗を拾い生活の中で活かしてきました。当然ですが、無農薬・無肥料のオーガニックです。人工林、自然林もオーガニックです。薬草に使われるキハダ、高級和菓子の爪楊枝になるクロモジ、スギの葉は線香の材料になり、ヒノキの葉は寿司屋のネタケースやマツタケの下に敷く掻敷(かいしき)に使ってきました。クスノキは樟脳の原料になります。


化学染料が登場するまで、媒染剤に灰を使い草木染めで染色をしていました。野草や自然林の樹木の他、栗や梅、琵琶などの園芸品種、人工林の杉、檜でも染めることができます。

ニホンミツバチの養蜂を森の中で行っている方もいます。年に一度しか採蜜できないニホンミツバチの蜂蜜はとても貴重で、蜜蝋もろうそくにできます。受粉を助け、森の恵みを支えるニホンミツバチを大切にしたいと思っています。


今も薬草茶をつくる人たちがいます
引佐町の隣、細江町(旧引佐郡)の金地院ではビワの葉をあぶって撫でる金地院療法を大正時代の中頃から行い、多くの人々を難病から救ったとされ、薬草や漢方の伝統が受け継がれていきました。
引佐では、200種を超える薬草が自生しています。今も手作りの薬草をつくる伝統があり、愛飲されています。薬草茶は直売所でも販売されています。クロモジ茶など新しい商品も登場しています。植物を活かす暮らしのこの知恵こそ引佐の宝物だと考えています。

薬局方(医薬品に関する品質規格書)に登録されている薬草はアケビ、シャクヤク、ボタン、ショウガ、ヤマノイモ、ハッカ、シソ、クコ、キキョウ、ゴボウ、オオバコ、ゴマ、ヨモギ、ゲンノショウコなどがあります。民間療法として、ビワ、ドクダミなどがあります。チドメグザなど効能がそのまま名前になった薬草もあります。

参考
日本薬局方に収載される代表的な薬用植物(武田薬品)

ぐっと近くなった引佐

大幅に減った渋滞

浜松いなさJCTから豊田東JCTまでの延長約55kmが、2016年2月13日(土)に開通しました。これにより、引佐へのアクセスが大幅に向上しました。東京から引佐まで約2時間30分(東京IC→三ヶ日JCT→浜松いなさIC)、名古屋から引佐まで約50分(名古屋IC→浜松いなさJCT→浜松いなさIC)です。東名と新東名がつながる三ヶ日JCTは浜松いなさICから12分で、愛知、静岡の東名インターからもアクセスしやすくなりました。

NEXCO中日本によると、これまでの東名の交通が新東名高速道路と東名高速道路に分散して、渋滞が減り、日帰り圏域が約2倍になったとのことです。


新東名 豊田東JCT~浜松いなさJCTの開通効果により、2016年のお盆期間(8月6日~16日)の渋滞回数が大幅に減りました。東名、新東名の交通量は昨年に比べ17%増加したものの10km以上の渋滞回数は昨年の22回から2回へ9割も減りました。


国指定の重要文化財の駅舎「金指駅」
鉄道では、引佐の玄関口にあたる天竜浜名湖鉄道の金指駅があります。JR在来線の新所原駅から、新幹線こだまが停車する掛川駅を結んでいます。

信州とつながる三遠南信自動車道

浜松いなさ北ICは、自動車専用の三遠南信自動車道と直結しています。三遠南信は三河、遠州、南信州の頭文字を取りひとつの文化圏とするものです。飯田で中央自動車道に接続します。現在は鳳来峡ICまで開通しています。東西の東名、新東名、南北の三遠南信自動車道が交差する引佐は将来、交通の要所になります。

平成29年NHK大河ドラマ

おんな城主直虎

舞台はまさに引佐。 信州が舞台の「真田丸」の場合、日本銀行松本支店によると観光入込客数は113万人増、観光消費額は161億円増加し、波及効果を合算した経済効果は200億円の試算でした。
今回の直虎では、経済波及効果は179億円前後と日銀静岡支店が試算しています。関連する地域の観光客の増加分を宿泊約4万8千人、日帰り188万9千人として計算、合計すると193万7千人になります。試算通りなら、一日平均5千人を超える観光客が引佐、浜松へ訪れることになります。


JTB広報室の2013年のアンケート調査によると国内旅行ではお土産に3千円以上使う人が全体では約6割となっていて、お土産購入の決め手は「その土地でしか買えないもの」としています。特に女性は自分用のお土産を買う傾向が強く、お土産代も3千円〜1万円が約半数を占めています。
もともと、国内旅行は女性が多く、今回の 「女城主直虎」は女性が主人公で、観光客の大部分は女性です。直虎ブームが去っても、リピーターになってもらうために、引佐の地域資源を使ったおみやげや体験プログラムを開発して、地元に還元できる仕組みをつくることが大切だと考えています。

【引佐の地場産品】
みそまん
引佐牛乳
奥山高原の自然薯
竜ヶ岩洞の熟成茶
きじの里のきじ肉
遠州手延べ麺
峯野牛
まきばの直売所のアイスクリーム
他、お茶、椎茸、筍、山菜など

やらまいかブランド
奥浜名湖ツーリズムセンター
ふじのくに美しく品格のある邑 西部地方


■直販所の薬草
浜松市北区の直売所一覧

■地元の団体
NPO法人ひずるしい鎮玉/クロモジ茶
ほたるの会/ヨモギの茶香炉